初めまして。今回から自分の障害を持った時の経験談をここに書きたいと思います。
興味がある人は、どうぞこれをお読みください。
一人ぼっちの精神障がい者をなくせ。<No.1>
自分が障害を持った時は孤独だった。
ちょうど高校を卒業し予備校通いを始めて半年ぐらい経った頃、異性に振られるという、
ショックを受けて障害の道に入り込んでしまった。
その時は、こんな将来が立ちはだかっていようとは思わなかったけれども、
その道は意に反して突然やって来てしまった。
頭がダメージを受けたのだから、司令塔が崩れたのだから絶望的だった。
頭が働かない恐怖はそのまま自分を襲ってきた。
どうしたらいいのか為す術を知らなかった。と言うか為す術が全くなかった。
その時は、この体験から逃れるためには自分を消滅させる、
つまり自殺しか方法はないのかなあ、とおぼろげながら考えていた。
ただここで自分の命を絶つには、余りにも今までが躍動し過ぎていた。
勉強に、スポーツに努力していたのである。
だから自殺というイメージは、浮かぶたびにすぐに払拭された。
しかし頭が働かない事には変わりはないのである。
しょうがない、優しい母の手に、自分の全身全霊を丸ごと委ねた。母も困ったことだろう。
突然、もう成人に近い男を何も出来ないまま任されてしまうのだから。
一度壊れた頭が治ることがあるのだろうか。分からない。もうダメだ。。。そう思った時、
心が砕け散った時、神様の助けが来た。
病院に母に連れられて行くようになり、また昔の友達と出会い教会に通うようになり、
少しずつ、ほんの少しずつ、そのダメージに慣れていった。
今のように良い薬がなかったので治るというより、慣れていくといった表現のほうが相応しく思えた。
若い時から勉強はしていた。お陰で何故か大学の入試は合格した。
僕の生活は、平日に大学に通い、毎週日曜日に教会に通い、休みの日には郵便局でアルバイトをしている毎日だった。
あれから45年。
長い年月を掛けて徐々に回復していき、今では学問の積み重ねこそないものの、頭をクリアーに保つことが出来るようになった。
もう自分は還暦も過ぎ、晩年に差し掛かっている。
仕事こそまだ現役でこなしているが、そろそろ人生の集大成を考える時期だろう。
菊池 初(仮名)